備前焼の窯変(1)
備前焼は施釉した陶磁器にみられる表面的に華やかさはありません。
ただ、長時間焼成するので地肌に色々な様々な変化が見られます。これらが窯変です。
数回に分けて、様々な窯変を説明します。
胡麻(ごま)
焼成中に窯の中で中で、火の粉が炎とともに飛び作品に降りかかります。
この火の粉は燃料の割木の灰です。高い温度(約1100℃)になるとこの灰が溶け出して釉薬のようになります。これが『胡麻(ごま)』です。
胡麻の色
胡麻を見ると、色にも違いがあります。炎の状態、湿度、作品の粘土、などが原因ですが、最もはっきり出るのは燃料に使われた割木の種類によるものです。
昔は窯を築いた周りに生えている木を使っているので、種々様々な木が燃料になりました。ナラ、カシ、クリなどです。それでできる胡麻は、黄色から緑がかった色をしています。
現在は、火力の強い赤松を主に使います。
この胡麻は、茶色がかった黄色になることが多いです。
胡麻の種類
胡麻の量、溶け方によって、様々な呼び名があります。
微塵胡麻、飛び胡麻、カセ胡麻、玉だれ、榎肌、付胡麻 などがあります。
備前焼では基本となる窯変です。それだけに一つの作品の中で変化が出るよう窯詰の時に工夫をします。
次回は 『桟切』 について書きます。
最後までお読みいただきありがとうございます。
備前焼のオンラインショップ|興楽園
興楽園では、備前焼の湯呑みやお皿、花瓶や徳利などをメインに制作・販売しております。当窯元は江戸時代から16代続く伝統ある窯元です。現代の生活の中に寄り添い、溶け込むような作品を意識し制作に励んでおります。当窯元の製品を、心安らぐひと時や、大切な人との時間のアクセントとしてお使い頂く事をおすすめします。
屋号 | 興楽園 |
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代表者名 | 木村 茂夫(キムラシゲオ) |
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