備前焼の狛犬(36)福神社
備前焼の狛犬
36回目は備前市閑谷にある福神社です。
福神社 備前市閑谷209
国道2号線から閑谷学校に向かって約1,8kmの左側、閑谷公民館の奥にこの神社は有ります。
閑谷学校は「近代日本の教育遺産群」として最初の日本遺産に認定されました。 江戸時代に武士だけでなく庶民の子弟、他藩の子弟も学ぶことができたという特徴を持っています。 閑谷学校創立のころ福神社も貞享4年に勧請、元禄14年に正遷宮されました。
鳥居の後ろに狛犬は座しています。 右に阿形の獅子。高さ117cm(小出公大 備前焼の狛犬 より) |
前回の天神社の阿形と同じく顔が大きく破損しています。 襟毛、脇毛、尾など深くしっかりと細かく造り出されています。 耳は後ろに垂れ下がる形です。頭は小さめに見えます。
左に吽形の狛犬。高さ107cm(小出公大 備前焼の狛犬 より) |
流れる襟毛など細かく深く作り出されています。 耳は阿形と同じく後ろに垂れ下がる形です。 頭、体、尾のバランスは阿形に比べまとまっています。 吽形3・4枚目の写真に見える耳の下の線は塗土の跡です。
制作年、作者とも不明ですが、阿吽とも立派な狛犬です。 |
旧備前藩主池田綱政が尊崇した神社である。社殿が荒癈しているのを歎き、家臣能勢氏秀に命じて現在の地に新に社殿を造営し、貞享四年勧請した。閑谷黌奉行津田永忠の志を継ぎ、社殿を改造し、元禄十四年十二月竣工し、現存の閑谷黌講堂と同年正遷宮の式を挙げた。現在の社殿は当時の建築で、二七六年を経ている。幣殿・拝殿・神饌所は明治三十年の改築である。昭和九年社務所および附属建物を新築し現在に至っている。
岡山県神社庁 HP より
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参考文献 小出公大著 備前焼の狛犬ーそのユニークな形姿を訪ねるー 相原武弘著 備前宮獅子 |