備前焼の窯変(4)
備前焼は施釉した陶磁器にみられる表面的に華やかさはありません。
ただ、長時間焼成するので地肌に色々な様々な変化が見られます。これらが窯変です。
今回は『青備前』です。
青備前
侘び・寂び、枯淡と称せられる備前焼の中で特異な焼けが『青備前』ではないでしょうか。
色を言葉で表現する力は私にはないのですが、『灰青色』でしょうか。
青備前の茶盌と抹茶の色の取り合わせは最高に美しいです。私感ですが。
窯の中で還元状態の場所で焼成されると、酸化第一鉄(ウスタイト)に変化して・・・?
私はいつも次のように説明をしています。
錆びていない鉄のパイプは青っぽくないですか。赤茶色になる備前焼から酸素が奪われて青っぽくなります。
昔は窯の中で偶然できたものですが、江戸時代には置物などで意識的に作られています。
現在では、炭桟切を取る場所で匣鉢(さや)の中に作品を入れておくことでできます。
場所を取るので今でも貴重になりますし、匣鉢(さや)の中を酸欠にしなければいけないので、あまり大きな作品はできません。
また、匣鉢(さや)の周りに炭を入れて還元にするので、同じ色調になり難いです。
青備前にはもう一つの青備前『食塩青』があります。
焚き終わる時窯に食塩を投入し、化学反応で青備前を作り出します。
藤原楽山家が代々行っていて、艶がありみごとです。
最後までお読みいただきありがとうございます。
備前焼のオンラインショップ|興楽園
興楽園では、備前焼の湯呑みやお皿、花瓶や徳利などをメインに制作・販売しております。当窯元は江戸時代から16代続く伝統ある窯元です。現代の生活の中に寄り添い、溶け込むような作品を意識し制作に励んでおります。当窯元の製品を、心安らぐひと時や、大切な人との時間のアクセントとしてお使い頂く事をおすすめします。
屋号 | 興楽園 |
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