備前焼の狛犬(2)吉備津彦神社
備前焼の狛犬(2)
古人の備前焼造形物として、見ることが容易な物に「狛犬」があります。
2回目は吉備津彦神社です。
吉備津彦神社 岡山市北区一宮1043
近くの吉備津神社とならび岡山県を代表とされる神社です。
「桃太郎」の物語として伝承される大吉備津彦命(おおきびつひこのみこと)と天御中主神(あめのみなかぬしのかみ)を祭神としています。
その参道の両脇に狛犬は坐しています。
本殿に向かって右に「阿形」の獅子。高さ130㎝ (小出公大 備前焼の狛犬 より)
姿はバランス良く、渦巻き状のたて髪もしっかり深く作られています。
左に「吽形」の狛犬。高さ140㎝ (小出公大 備前焼の狛犬 より)
流れるたて髪もしっかりしています。
「阿形」「吽形」の尾の違いも面白く作られています。
両像ともバランス良く筋骨隆々としています。
制作年代また作者は不明です。「阿形」の獅子の傍に昭和8年建之とあります。このころの作でしょうか。もう少し古いような気もしますが。
当社は昔、太陽、月、磐座、巨木を仰ぎ山は神体山にして天津磐座磐境を有し、境内十万町歩といわれ、朝日の宮(夏至の日の出には太陽が真正面より昇り祭文殿の御鏡に入る)と称され、本州一宮、吉備之國一宮、国の宗祖神を祀るお社として崇められてきた。 岡山県神社庁 HPより |
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参考文献 小出公大著 備前焼の狛犬ーそのユニークな形姿を訪ねるー